第4回 S-18セミナーを開催しました:ここまで分かったこれまでの気候、これからの気候 IPCC AR6 (WG1)より(開催報告)

 S-18研究プロジェクトでは、一般の皆様も交えて広く気候変動問題を考えることを目的にシリーズでS-18セミナーを開催しております。第4回目となる今回は、国立環境研究所の江守正多氏をお招きし、過去と将来の気候についてお話いただきます。どなたでもご参加頂けますので、多くの皆様のご参加をお待ちしております。下記、参加申し込みよりご登録いただくと参加方法(Zoomウェビナー)をご案内いたします。

◆ 開催日時
2021年10月28日(木)  10:30 – 11:40 (最大延長11:50まで)

◆ タイトル
「ここまで分かったこれまでの気候、これからの気候 IPCC AR6 (WG1) より」

◆ 講  師
江守 正多氏(国立環境研究所 地球システム領域 副領域長

◆ 概  要
本セミナーでは今年8月に公開されたIPCC AR6 (WG1) のLead Authorを務めた江守正多氏(国立環境研究所)をお招きし、AR6評価報告書より過去と将来の気候に関する知見を解説していただきます。

◆ 問合せ先
S-18プロジェクト事務局(茨城大学水戸駅南サテライト)                                             電話番号:029-297-3152 / E-mail:info@s-18ccap.jp

◆ 報 告
 自治体・企業・大学・研究機関・官公庁など各方面から多数のご参加を頂きました。セミナーでは、2021年8月に公開されたIPCC-AR6-WG1のSPM(Summary for Policymakers)に沿って評価報告書の主要なメッセージを解説頂きました。先ず、これまでの評価報告書(1990, 1995, 2001, 2007, 2013, 2021)における「20世紀後半以降の温暖化の主な原因が人間活動である可能性」の言及のトーンが徐々に確かなものとなっていること、世界平均気温変化のいわゆるホッケースティック曲線が明確になったこと、各域の極端現象の増加、平衡気候感度が高まっていることなど、気候の現状の説明がありました。続いて、将来のありうる気候、リスク評価と地域適応のための気候情報、気候変動の抑制の説明がありました。講演の随所でIPCCの報告書の信頼度の高さが強調されていました(レポートの見解が多数の論文のレビュー、multiple lines of evidenceに依ること)。質疑応答では素過程のメカニズム、素過程間の相互作用、報告書の執筆体制など多岐にわたる質問にご回答頂きました。

◆ 当日の資料 

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